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中小企業を買う場合の中小企業の実態を知っておく

中小企業経営者が新規事業などの文脈でスモールM&Aで中小企業を買うなどの場合にはあまり問題になりませんが、大企業などに勤めている個人が承継型起業などの形でスモールM&Aをする場合には少し注意というか、中小企業の実態の理解をしておいたほうがいいです。
中小企業は社長を中心としたワンマン構造で経営がされていることがとても多くあります。
そのため、社内が組織化、仕組み化されているようなことはなかなかありません。
キーマンがいなくなってしまうと、会社が本当に回らなくなるということはあるあるです。そのためM&Aにあたってもキーマンの存在や、M&A後にキーマンはどうするのかをしっかりと握ることが欠かせません。1人の社員が様々な業務を受け持っていることも多くあります。業務がしっかりと言語化、マニュアル化されて綺麗に組織として社員が配置されているということはまずありません。

働いている社員の人の能力も大企業の社員の人と比べるともちろん差があります。基本的なビジネススキルの面やITリテラシーなどに至るまで差を感じることがしばしばあります。

また、中小企業のリソースとして何かの設備があるとしても最新鋭のものということはまずなく、とても古いもので、生産性なども低いものだと思ったほうがよいです。

お金という意味でも限定されています。黒字の会社の方が少ないのが実態で、黒字でなくともとても安い賃金なので何とか損益トントンで、給与を世間一般の当たり前の数字にすると即赤字転落するというような中小企業も多数あります。

承継型起業の場合には、買い先になる中小企業の実態ということをしっかりと理解しておくことでM&A後のイメージの相違をなくすことができたり、より精度の高いアクション計画などをつくることができるようになるので押さえておいてください。

Tags: 事業承継
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