
スーパーマン経営者の仕事は本当に多岐にわたります。いざ目の当たりにすると、よく1人でこんな量、範囲の仕事を高いレベルでできているなと驚くと思います。
一般の人では到底考えられない仕事をやっているのです。仕事というのは目の前の業務もそうですし、将来の会社の方向性を考えること、そのための学習、リサーチ、視察や、様々な付き合いなど一社員では見えていないことまで本当に多岐にわたります。
スーパーマン経営者の仕事を引き継いでいこうとなった場合のポイントとしては、それを1人の人に引き継がなくても良いということです。
スーパーマン経営者がやっていることが仮に経営、営業、商品開発、採用&育成、経理の5つだとします。この5つは全てがある意味で専門能力がいるものです。スーパーマン経営者は1人でこの5つをそつなくこなしていたとしても、後継者がこれをいきなり1人ですぐにこなすことは必要ないですし、時間が経ても1人でやる必要はなく、例えば、経営は後継者が行い、営業はBさん、商品開発はCさん、採用&育成、経理はDさんのように業務を分割してやっていくようにするわけです。
スーパーマン経営者的な発想で1人でとにかく優秀でたくさんのことができるということもできたらよいのかもしれませんが、スーパーマン経営者のような存在はほとんどいませんので、再現性、持続性を高めていく、スーパーマン経営者からの事業承継にあたっては、そのタイミングで現実的に会社の受け皿、人などの数、能力なども考えて、現実的には業務を分割してやっていくことが現実解になるのです。