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0から起業することとスモールM&A、承継型起業のメリットデメリットを徹底比較

「0から起業する」、「スモールM&A」、「承継型起業」は、それぞれ異なる起業の方法です。それぞれの特徴、メリット・デメリットを比較し、どのような人に向いているのかを詳しく解説します。

 1. それぞれの定義

項目

0から起業

スモールM&A、承継型起業

     

定義

新たに事業アイデアを考えて、ゼロから立ち上げる

既存の企業を買収して事業を引き継ぐ

出発点

アイデアと資金からスタート

既存の企業や事業を買収して引き継ぐ

ビジネスの状態

何もない状態からスタート

既に売上が立っている事業を引き継ぐ

主な方法

アイデア→法人設立→事業開始

M&A(売買契約)→事業承継

 

 2. 初期コストの比較

項目

0から起業

スモールM&A、承継型起業

資金の必要性

低~高(事業内容次第)

中~高(買収費用が必要)

必要な設備・資産

すべて新規で準備

既存の資産を引き継ぐ

専門家の関与※専門家とは税理士、弁護士など

必要だが場合によっては不要

M&Aアドバイザーが必要。またDDの専門家は必須。

ポイント

· 0から起業は、事業内容によって全く必要な資金が異なります。例えば、ITサービスなら開発費用、飲食店なら設備投資が必要です。コンサルティングであれば特に初期費用はかからずに起業ができます。そのためどのような業種、ビジネスモデルで起業するかによって起業といっても全く必要なことが変わります。

 

· スモールM&Aは買収費用がかかりますが、事業が完成している分、すぐに売上を得られます。

 

 · 承継型起業は事業の一部を承継するため、分割の手続き費用が必要ですが、買収ほどの多額の資金は必要ないことが多いです。

 

3. 立ち上げスピードの比較

項目

0から起業

スモールM&A、承継型起業

立ち上げスピード

遅い(半年~1年)

早い(1~3か月)

すぐに売上が立つか?

業種、起業家の能力次第

はい(すでに売上がある場合が多い)

ポイント

· 0から起業は、商品開発や顧客の獲得から始めるため、収益化には一般的には時間がかかります。ただ、飲食店であればオープン初日からもちろん売上は立ちますし、起業前から顧客開拓などをしている場合には、起業と同時に売上が立つ、初月より黒字ということももちろん可能です。

· スモールM&A、承継型起業は、売上のある事業をそのまま引き継ぐため、即時の収益化が可能です。

 

4. リスクの比較

項目

0から起業

スモールM&A、承継型起業

事業の不確実性

高い

低い(実績がある)

資金リスク

事業失敗のリスクが高い

買収費用が大きなリスク。買収後の事業失敗のリスク

人材の不安定性

従業員の雇用はゼロから

既存の従業員を引き継ぐ

ポイント

· 0から起業は不確実性が高く、失敗するリスクがもちろんあります。

· スモールM&A、承継型起業は、既に運営されている会社を引き継ぐため、売上の見通しが立ちやすいですが、隠れた負債がリスクです。

 

5. メリットとデメリットの比較

項目

0から起業

スモールM&A、承継型起業

メリット

・自由な事業モデルの構築が可能

・すぐに売上が立つ

 

・独自のブランド構築が可能

・既存の顧客・取引先を活用できる

デメリット

・失敗するリスクが一般的に高い

・隠れた負債リスクがある

 

・売上が出るまで時間がかかる

・買収費用が大きい

 


6. どんな人に向いている?

0から起業が向いている人

スモールM&A、承継型起業が向いている人

・新しいアイデアを実現したい人

・すぐに事業を始めたい人

・リスクを恐れないチャレンジャー

・資金が豊富で確実な利益を得たい人

・未開拓の市場で勝負したい人

・事業の拡大を狙う投資家

・スタートアップなど業界を変えたい人

・新規事業、多角化をしたい中小企業

・小さくリスクなくはじめることももちろん可能なため副業的にやりたい人

・自分でアイデアがあるわけではないけど事業をやりたい人

· 早く収益化したい→スモールM&A

· コストを抑えて事業承継したい→承継型起業

· ゼロから新しい価値を作りたい→0から起業

どの手法を選ぶかは、資金力、時間、リスク許容度次第です。

Tags: 事業承継
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