
スモールM&A、承継型起業で会社を買う人が、負けない、損をしない、成功確度を上げるためには買う前に正確に買おうとしている会社を捉えることができているかということが大切です。
「よし、買おう!」と決める前に、本当に買う価値のある会社かどうかを入念に「調べ(精査し)」、買うべきかどうかを正しく「判断する」のです。
まずは、購入候補の会社が売っている商品や提供サービスを利用してみましょう。その商品・サービスに対して、「これはいいね!」と思えるかどうかがポイントです。
最も重要なチェックポイントは、「提供している商品・サービスに魅力があるかどうか」です。具体的には、
・企業ホームページや宣伝・広告などを見て、商品・サービスを買ってみたい、使ってみたいと思うか(期待値が高いか)
・実際に買ってみて(使ってみて)、顧客として満足値が高く、また利用(リピート)してみたいと思うか
をチェックします。こうした顧客目線に立ったチェックは、BtoBのケースでも同様に行ってください。
このように、商品・サービスを利用したり、実際に仕事を発注したりすれば、対応やオペレーションの仕方などを、顧客目線(素人目線)で見て、「満足度が高いかどうか」をチェックすることができます。
個人ユーザーとして注文・利用することができれば、実際に注文してみる、購入・使用してみることをお勧めしますが、BtoBの場合は、とりあえず見積りだけでも依頼してみましょう。見積りを取ってその会社とやり取りしてみれば、多少なりとも商品・サービスや、その会社の良し悪しが見えてきます。
この「顧客目線」は、会社購入において非常に重要なポイントです。顧客満足度が、その会社の「商品力」=「そこにどれだけの価値があるか」をはかる、最も有効的なバロメーターになるからです。
ただし、素人感覚、顧客目線で判断しようとしても、「この会社を買いたい」という気持ちが強すぎると、ニュートラルな視点での判断ができなくなるので要注意です。判断に歪みが出ないよう(余計なバイアスがかからないよう)、第三者の客観的意見も参考にするとよいでしょう。例えば、友人知人などに、「この会社のこの商品、買いたいと思う?」「実際に使ってみてどうだった?」と聞いてみるのです。